恋は雨上がりにように 全10巻【完結】
「恋は雨上がりのように」は、眉月じゅんさんの作品です。
「月間!スピリッツ」にて2014年8月号から2016年1月号まで連載していましたが、その後は「ビックコミックスピリッツ」に移動し、2016年8月号から2018年16号まで隔週で連載していました。
コミックも4月27日に10巻が発売され、無事に完結しています。
小松菜奈さんと大泉洋さんW主演で2018年5月に映画化、そして2018年1月にはアニメの放送がありました。
- 「恋は雨上がりのように」を読んだ人におすすめ!
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買取スタッフつぶやき管理人のMira.Buleです。
コミックの表紙には、全て主人公あきらがひとりで描かれています。
あきらの表情を見ていると、心の変化とともに成長して行く様を表現しているんじゃないかと思いました。
特に10巻の笑顔がとても印象的。
クールなイメージが強いあきらが、なぜ最終巻であの表情を見せるまでに成長できたのか。
なぜ高校生のあきらが28歳も年上の男性に恋をしたのか?
そこには恋恋だけではない、お互い深い挫折が関係していたのです。
この記事でわかることは、
あきらが店長に出会ってどう変わった?
あきらの感情の変化
あきらと店長の恋の行方
※個人的な本の感想そして作品の内容を詳しく書いています。あくまでも参考程度にご覧ください。
この記事の目次
「恋は雨上がりのように」挫折の中店長に出会う
同年代だと幼く見える年頃で、
年上の男性に憧れる時期がある。
恋愛対象にははるかに超えているが、
それでも応援したくなる不思議。
あきらと店長、実は…共通点があった?
高校生のあきらがファミレス店長の近藤正己に恋心を抱くという展開が話しの中心になります。
全く共通点がないように見えますが、実は2人ともある挫折を味わっていました。
あきらはかつて陸上部のエースとして活躍していましたが、アキレス腱の怪我が原因で陸上から離れることに…。
夢への道を絶たれエネルギーを捧げる場所がなくなり、行き先を見失っていたある雨の日。
偶然入ったファミレス「ガーデン」で店長との出会いが運命を変えます。些細なことですが、店長から元気をもらい、そこからあきらは少しずつ恋心を抱くように…。
そして今は冴えない店長もかつて小説家になる夢がありました。でもあきらと出会ってもう一度進もうと動き出します。
誤解されやすい性格のあきらが少しずつ変わっていく
あきらは高校生独特なキャピキャピしたところもなく興味がない相手だと、さらにそっけない態度を取ってしまうので、周囲からは怒っているのではないか?と、いつも誤解されてしまいます。
見た目も大人っぽい雰囲気なので、バイト先でも男性人気がすごいですが、全く目もくれません。
でも本当は陸上部でもバイト先でも面倒見がよくとても優しい子です。
恥がりやでなかなか笑顔は見せませんが、店長の前だけは高校生らしいというか…いつも嬉しそうでした。
その時だけは本当の自分が出せていたのではないでしょうか?
「恋は雨上がりのように」あきらの複雑な気持ちはどう進む?
感情の動きは不思議で、
最初は少しでも一緒に居れれば幸せだったのが、
だんだん独り占めしたくなる。
気持ちを抑える複雑さがもどかしい。
店長への気持ちが加速する中、親友登場
まだ10代のあきらは、迷いなく店長に気持ちを伝えアプローチしますが…。
それに比べ店長は離婚経験という負い目もあり、なかなかあきらの気持ちに向き合えません。
やはり年の差は気になるところですね。
そしてそんなあきらのことを気にかけていた親友の存在がありました。陸上部で一緒に頑張っていた喜屋武 はるかです。
彼女はあきらが走れなくても、陸上から離れて欲しくなかったんですね。
でもバイトばかりしているあきらを見て、さらにその先にいる店長への思いに気づき…動揺します。
大好きな友人を取られたような複雑な気持ちが、とてもうまく二人の距離感が描かれています。
コミックの表紙であきらの想いを表現している?
コミックの表紙では全てあきらが描かれています。1巻ではまだ、あきらのあどけなさが見えますが…。
店長とのデート
店長との会話
店長と過ごしている時間
その間だけは陸上のことを忘れることが出来ました。
あきらの内面が徐々に変わっていく様子が、よくわかります。
でもそんな時、陸上で記録を争っていたライバルが、あきらの前に現れます…。
もう走るつもりなんてない…。
でも心のどこかで、また走りたいという思いがあったかもしれません。
10巻では笑顔。
でもその前9巻で見せた表情は、
ただ恋をしていたかった…でもやっぱり走りたい。
そんな気持ちの葛藤だったのでしょうか?
「恋は雨上がりのように」あきらの思いは成就するのか?
いつかは冷める夢だった?
本当はこの関係がいつまでも続いて欲しいと、
願っていたけど…
青春はあっという間に過ぎる。
あきらと店長の年の差は縮まらないけど…
店長はあきらのストレートな感情に戸惑いをみせていました。
でもあきらと出会って、今まで大して代わり映えのない日常が変化し、小説家を目指していた夢を思い出させてくれたのは、まぎれもなくあきらのおかげでした。
そして店長はあきらのことが好きだと、ようやく自分の中で認めますが…。未来ある彼女のことを考えると、突き進みたい気持ちを抑えます。
やっぱりもし付き合ったら…という理性が働くのでしょうか。でも店長は最後まで理性を持った常識がある大人の男性でしたね。
周りの目を気にせず突き進んで欲しい!
…という気持ちも正直ありましたが、あの付き合う前のもどかしさが読者を夢中にしていたんだと思います。
でも実は、
店長と結ばれてほしい!
というファンが多かったようですよ。現実では難しいかもしれませんが。
最終回で描かれたラストは意外な展開だった
「恋は雨上がりのように」の最終回。あきらはバイトを辞めて陸上部に復帰し、その後二人は会うこともなく日々が過ぎていきました。
でもお互いのことを忘れることはありません。
そしてあきらは店長からプレゼントされた日傘を取り出し、最後に…
彼女は恋をしていた
という言葉で終わりました。
もしかしてハッピーエンドかも?
と期待した方には、ガッカリな展開だったかも。
2人の恋は残念ながら成就しませんでしたが、
恋愛まんがでもなく、
青春まんがでもなく、
夢という言葉が ぴったりで、大人が読んだら忘れていたものも思い出しそうな綺麗なラストだったと思います。
以上「恋は雨上がりのように」あきらと店長の恋の行方に賛否両論?でした。このページを最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。