「キングダム」は原泰久さんの作品です。現在ヤングジャンプで絶賛連載中。67巻まで発売されていて、累計発行部数は9,200万部を突破。一度読み始めたら夢中になる人続出中の人気作品です。
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買取スタッフのつぶやき管理人のMira.Buleです。
キングダム は第17回手塚治文化賞を受賞し、2011年にはアニメ化。2019年には実写映画化しましたが、作品の迫力を見事に再現していましたね。
ただ漫画の場合、歴史に詳しくないと理解できるか不安でしたが、読み進めていくうちに、どんどん引き込まれました。
綿密に作られた内容は、飽きさせず、読者の気持ちを掴んでいるからでしょうか?
ただ…今の形になるまで、苦労がたくさんあったようです。
そこで今回は、原作者原泰久先生が大人気漫画「キングダム」を作るまでの軌跡について
5つのエピソードとともに深掘りしていきましょう。
この記事でわかることは、
キングダムは最初から順調ではなかった
キングダムのストーリーが多彩な理由
原作者原泰久先生とローカル番組の意外な関係
※当サイトでは個人的な本の感想と作品の内容を詳しく書いています。あくまでも参考程度にご覧ください。
この記事の目次
「キングダム」の始まり。実は順風満帆ではなかった
キングダムの舞台は、中国の春秋時代・秦の始皇帝となる「政」と、物語の主人公である「信」を中心に中国を武力で統一していく物語です。
そして原泰久先生は、1975年生まれということで、週刊少年ジャンプ黄金期の作品を読んでいた世代ではないでしょうか?
80年代から90年代といえば、ドラゴンボールやキン肉マン、聖闘士星矢やスラムダンクなど、夢中になった人も多いでしょう。
キングダムは努力や友情、勝利といった少年漫画の雰囲気が強いので、その当時の作品の影響は受けているかも。
①キングダムの運命を変えたのはあの漫画家
今でこそ累計9,200万部を超える大人気作品ですが、じつはキングダムが初めての連載だったそうです。
そして原先生はキングダムの連載が始まる前に、編集部のスタッフから武者修行に行ってこいと言われ、行った先はなんとスラムダンクを世に出した漫画家井上雄彦さんのところでした。
アシスタントの期間は5ヶ月弱だったようですが、井上先生のアドバイスがその後のキングダムに影響を与えたようです。
その頃の原先生は、ストーリーを考えるのにエネルギーを注いでいましたが、
「主人公である信の目を大きく描いたほうが良い。」
と井上先生に言われ、変更したところ…
大きな反響があり、そこから人気に拍手がかかったそうです。
でも確かに信の目が大きいからこそ、主人公としての主張、そして芯の強さが強調されているので、効果てきめんではないでしょうか?
スラムダンクやバガボンドなど井上先生の描く人物って、個性が強いのでこのアドバイスも納得です。
大げさだけど、その一言がなかったら人物にインパクトがなかったかも…そう思うと、出会いって本当すごいですね。
②会社員経験がストーリーに影響
原泰久先生の漫画家デビューは、そこまで順調ではなかったようです。
大学4年生で、ちばてつやヤング部門の準大賞を受賞しましたが、そこからは読み切り作品のオファー程度で、なかなか連載の話がありませんでした。
でもそのあとなんと、プログラマーとして会社員に転身。
そこまで完全に見切る勇気は難しいと思いますが、その経験があったからこそ、今のキングダムを書くことができたと原作者の原先生は振り返っています。
なぜなら会社という限られた場所で仕事をしてみると、
・自信を持って仕事をする人
・ワンマンな上司
・口ばかりの新人
ひとりひとりバラバラのように見えますが、意見を言いあったり、協力したり…。
それぞれの個性があっても、目的を果たすためにまとまっていく過程は、キングダムを描く上で参考になったのでしょうか?
約3年で原先生はサラリーマンの仕事は辞めますが、再び漫画の世界に戻ると考え方がガラッと変わりました。
ようやく勝ち取った連載のキングダム。今でも人気は落ちることはなく、ストーリーや人物もどんどん進化しています。
会社で働いたからこそ経験できたことは大きいですね。
キングダムのエピソードが多彩になった二つの理由
原作者の原先生は、もともと歴史がすごく好きだということもあり、史実にそったストーリー展開になっています。
だからと言ってキングダムは、史実通りというわけではもちろんありません。だからこそよくある歴史漫画とは、一線を画す内容になっているのではないでしょうか?
その理由として、
歴史好きな原先生だからこそ描けた内容
キャラクターの設定を柔軟に変更できた
それでは、詳しくみていきましょう。
③歴史好きな原先生だからこそ描けたキングダム
原先生は小さい頃から大河ドラマを楽しみに見るほど、歴史が好きだったと言われています。
そして歴史漫画を描く上で、誰もが知っている時代背景だと、世間に受け入れてもらいやすいですが、その分漫画や小説ですでに書かれている可能性が高いので、
史実と違う!
と批判を受ける可能性が…。
当時中国の春秋戦国時代は、あまり需要がないと言われていましたが、あえてあまり知られていない時代を描くことが見事に成功。
予想ははるかに超え、アニメ化や映像化、2013年にはマンガ大賞に選ばれるほどの作品に成長しました。
かなりリスクがあったと思いますが、チャレンジすることでヒットにつながりましたね。
④ありきたりなキャラクターなら人気は出なかった?
キングダムは当初、泰王政を主人公に考えていましたが、それだと王宮の話が中心になるので、派手な戦場シーンはあまり描けません。
そこで担当さんのアドバイスもあり、信を主人公に。そうすることでストーリーの幅が広がりました。
その中でも話に大きく影響する人物、河了貂も、当初はここまでの活躍は想定してなかったようです。
今では貴重な頭脳として、いなくてはならない存在に成長しましたが、最初は蓑みの着ぐるみで出てきたことを考えると…かなりの変化ですね。
実はもともと、キングダムオリジナルキャラという河了貂を、原先生自身は軍師にするつもりはなかったようですが、スタッフからの意見や、人気により急遽設定を変更したという経緯があります。
今では昌平君の建設した軍師学校に入学し、 何千人もの兵をまとめる軍師になりました。
今回にようにキャラクターが生き生き活躍できるのは、みていて楽しいですね。
原作者原泰久先生とローカル番組の意外な関係
原作者の原泰久先生がどこで作品を作っているのか気になって調べたところ…以前は東京で活動されていましたが、現在は福岡に住んでキングダムを製作されています。
職場が福岡ということもあり、あるローカル番組を毎週好きで見ているそう。
そしてそのことがきっかけで、番組DVDのパッケージをデザインすることに。その件についてインタビューに答えていました。
⑤原稿作業の合間の楽しみになっていた
その番組はテレビ西日本で放送中のゴリパラ見聞録。福岡に住んでいる方はご存知でしょうか?
原作者である原先生が、ゴリパラ見聞録が好きということで、番組DVDパッケージのデザインを引き受けたようです。
出演者の3人は以前からキングダムの熱狂的ファンだったこともあり、このことが決定したときは夢のようだ!とかなり興奮したそう。
ゴリパラ見聞録DVD第6弾ジャケット引用
そして原泰久先生のコメントでは、
この度は僕が大好きな「ゴリパラ見聞録」のDVDパッケージを描かせて頂き本当に光栄でした。
僕は佐賀県基山町出身でして、「キングダム」の連載開始と共に東京に上京しました。10年間東京で作業し、3年前に拠点を福岡に移しました。そこで初めて「ゴリパラ」という番組に出会ったのですが、本酔いしてる飲み会をそのまま流していて衝撃を受けました。たまたま特別篇を観たのかと思ってましたが、毎回飲み会が流れるので、さらに衝撃を受けました(笑)。そこからずっと番組を観させて頂いております。
毎週金曜日は原稿作業が朝までコースになるサイクルなので、深夜の「ゴリパラ」には毎週ものすごく元気を頂いております。
パッケージのイラストについてですが、コンセプトは「挑戦者」です。3人でお酒を飲んでる絵という案もあったのですが、僕は「ゴリパラ」の神髄は「挑戦者の葛藤」だと勝手に思っているので、こちらの絵になりました。
3人そろってそれぞれの表情で立ち向かっていく姿です。王賁・ゴリさんは寡黙に腰を落として力強く前を見据えます。
信・斉藤さんは、喜怒哀楽全ての感情をさらけ出してセンターを引っ張ります。
蒙恬・ぺぺさんは、深く考えてるのか考えてないのか悟らせない絶妙な表情でお2人にそっと寄り添います。
実は似顔絵が大の苦手なのですが、表情に関しては自分としては納得の絵となりました。
完全アナログ作業の一発勝負(カラーインクなので塗り直し不可)なので、「あいた、旗失敗した」と思ったのですが、ここできらびやかな旗を描いてしまっていたら、「挑戦者」の旗ではない! と感じたはずです。なので結果オーライとします。
僕も緊張した初めてのDVDパッケージイラストになったのですが、お3人に納得して頂けたら嬉しいです。
では、これからも番組楽しみにしていますので、3人力を合わせて頑張って下さい。
くれぐれもお酒の飲みすぎで体を崩されませんように。
このコメントを見るだけで、原先生がこの番組を好きで、本当に視聴していることがわかりますね。
そしてゴリパラ見聞録では、キングダム展を訪ねる旅をしているので、興味のある方は是非見てください。
https://www.tnc.co.jp/goripara/diary/archives/135
ぜひ興味がある方はキングダムを一気読み!
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以上、「キングダム」原作者原泰久先生が影響を受けた5つのエピソードでした。このページを最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。